Netflix(ネットフリックス)は月額制の動画配信サービスで、一定額を支払えばドラマや映画、アニメが見放題で楽しめます。
しかし、今のNetflixのスタンダードプラン料金は1490円(税込)で、最安値の時と比べると464円アップしており、値上げしすぎとの声も聞こえてきます。
また、スタンダードだけにとどまらず、ベーシックプランやプレミアムプランも含めて、日本では過去に3回の値上げをしています。
ここでは、Netflixの過去の値上げの価格推移や各国との比較、値上げが繰り返される原因を解説しています。
Netflixの値上げ推移
Netflixの現在の料金は以下の通りとなっています。
広告つき ベーシック | ベーシック | スタンダード | プレミアム | |
---|---|---|---|---|
月額料金(税込) | 月額790円 | 990円 | 1,490円 | 1,980円 |
同時接続 | 1台まで | 1台まで | 2台まで | 4台まで |
画質 | HD画質 | HD画質 | フルHD画質 | UHD 4K画質 |
制限 | 一部制限あり | なし | なし | なし |
広告 | あり | なし | なし | なし |
ダウンロード | なし | 1台まで | 2台まで | 4台まで |
- 広告つきベーシック (2022年11月より)
- ベーシック
- スタンダード
- プレミアム
の4つの料金プランがあり、それぞれ共有できる人数や画質、広告の有無が異なります。
Netflixは、2015年の9月に日本でのサービスを開始してから、2021年の2月までに3回の値上げをしており、一番値上がりしたスタンダードプランではトータルで464円も上がっています。
真ん中価格のスタンダードプランは、過去3回の値上がりのうち、2回は約200円規模で値上がり、トータルでも464円も値上がりしています。
最安値のベーシックプランは、トータルで300円程度の値上がりをしていますが、料金の上昇は緩やかです。
プレミアムプランは 2018年の8月に一気に400円近くの値上がりをしましたが、その後は料金を変更しておらず、影響があったのは日本の消費税の増税によるものでした。
2019年10月は消費税が10%に引き上げられ、Netflixの料金にも影響がでています。
数百円と聞くと、さほど大きな影響はないのではないかと思われるかもしれませんが、年間の支払い料金に換算すると大きな差が生まれます。
年間の値上がり (税込) | 2015年9月 | 2018年8月 | 2019年10月 | 2021年2月 |
---|---|---|---|---|
ベーシック | 8,424円 | 10,368円 (+1,944) | 10,560円 (+192) | 11,880円 (+1320) |
スタンダード | 12,312円 | 15,552円 (+3,240) | 15,840円 (+288) | 17,880円 (+2,040) |
プレミアム | 18,792円 | 23,328円 (+4,536) | 23,760円 (+432) | 23,760円 (+0) |
上の表の通り、年間の料金を比較すると馬鹿にならない料金となります。
このような値上がりはすぐに適用されるものではなく、事前にNetflix公式から事前にアナウンスがあります。
最も早い情報先はネットニュースなどになりますが、登録しているメールアドレス宛てにも、料金の変更が適用される請求日の30日以上前に、公式から登録メールが届きます。
2022年11月現在、日本で予定されている値上げはありません。
海外のNetflix価格推移との違い
Netflixは現在、190ヵ国以上でサービス展開しており、値上がりは日本だけではありません。
下はアメリカのNetflixの価格推移をグラフ化したものです。
Netflixは以前まで、DVDレンタルを中心としたサービスを提供していましたが、動画配信サービスを独立して始めたのは2011年からでした。
2011年時点では、スタンダードプランしかありませんでしたが、時が経つにつれてベーシックやプレミアムプランが追加されました。
アメリカの値上げは日本よりも穏やかですが、その分回数が多く、スタンダードプランの最安値と比較すると、最大で7.5ドルの値上げとなっています。(1ドル140円とすると月額1050円)
またアメリカだけでなく、そのほかの国も値上がりをしているため、Netflixを利用する以上は料金の変更はしかたないといえるでしょう。
なぜNetflixはここまで値上がりしているのか
Netflixは値上げが続いていますが、なぜここまで繰り返しているのでしょうか?
Netflixの公式サイトによる見解は以下の通りです。
映画やドラマの追加や新しいプロダクト機能の導入に伴い、Netflixのプランや料金が変更される場合があります。さらに、現地の税制の変更やインフレーションといった各国の市場変化に対応するため、プランや料金を調整することもあります。
引用:Netflix公式サイト「Netflixプラン料金が変更された理由」
また、Netflixの広報担当は値上げについて以下のように述べています。
Our updated prices reflect the investment we have made in our service and catalogue and will allow us to continue making the series, documentaries and films our members love as well as investing in talent and the creative industry. We offer a range of plans so members can choose a price that works best for them.
Netflixの広報担当より
翻訳すると、以下ようになります。
今回の価格改定は、サービスや作品への投資を反映したものであり、会員の皆様に愛されるシリーズ、ドキュメンタリー、映画の制作を継続するとともに、タレントやクリエイティブ業界への投資も可能にするためのものです。私たちは、会員の皆様に最適な価格をお選びいただけるよう、様々なプランを提供しています。
アメリカでNetflixのライバルとされるDisney+も値上げを実施しており、動画配信サービス内で価格競争が発生している状態です。
競争が激しくなる中で、Netflixは収益の多くをオリジナルコンテンツにつぎ込んでおり、SF映画『バード・ボックス』は製作費だけで2,000万ドルを費やしています。
その他にもNetflixが値上げを繰り返している理由としては、
- ゲームなど動画配信以外の料金としてプラスされている
- 円安や税金などの経済面での影響
なども考えられるでしょう。
ただ、Netflix側も値上げについては解決したい課題だと感じているようで、2022年の11月には、広告付きの最安プランが提供開始されました。
今後のプラン内容の変更に注目です。
値上げしたNetflixをお得に使う方法・対処法
Netflixは値上げを繰り返していますが、値上げを抑えたり、安く利用する方法がいくつかあります。
Netflixの無料期間は提供を終了してしまい、現在は使うことができません。
お得に使うのであれば、これから紹介するいくつかの方法を試してみましょう。
アプリストアから決済しない
現在では解決されていますが、App StoreやGoogle Playによる決済では数十%が手数料として引かれるため、その分の料金が上乗せされていました。
Netflixは解決策として、WEBからの登録を促すようになったため、現在は割り増しされていませんが、HuluやDisney+などほかの動画配信サービスでは現在も手数料分が上乗せされているため注意しましょう。
VPNで外国から契約する
Netflixはそれぞれの国によって料金を変えており、登録する国によっては、日本円と比較して、半分の料金、もしくはそれ以下の料金で利用できる国があります。
アメリカのベーシックプランが9.99ドルのところ、パキスタンやインドでは、約2ドル程度で利用できます。
海外料金で利用するには、簡海外からアカウントを登録する必要がありますが、VPNを使えば、海外に住所を持つ必要はありません。
VPNにはいくつかのサービスがありますが、有料のサービスの方がサーバーが安定しており、サポートも充実しています。
安いもので毎月300円程度で利用できるものもあるため、自分にあったVPNを利用するようにしましょう。
お得なキャンペーンもあるNetflixにおすすめのVPNはこちらで詳しく解説しています。
ほかサービスからの登録割引を利用する
Netflixではいくつかのサービスと提携して、安く使えるプランが用意されています。
以下のような割引キャンペーンやパックをうまく利用すれば、毎月お得に利用できます。
- ネット回線の専用パックと契約すると毎月割引
- 携帯料金のエンタメパックを契約すると毎月割引 など
「もし回線を乗り換えるつもりだった」「これを気に通信環境も変えてみたい」と考えている方は、導入を検討してみてもいいかもしれませんね。
詳細は以下のページで紹介しています。
ほかの動画配信サービスへ乗り換える
Netflixではたくさんの映画やドラマが配信されていますが、オリジナル作品をみたいなどの理由がなければ、別のサービスの利用を検討してみてもいいかもしれません。
Netflixと同じ毛色のサービスとしては、同じく海外展開されている
- Hulu
- Disney+
がおすすめです。
また、
- 動画配信サービスの中で配信作品数が最大でレンタルもできるU-NEXT
- コスパに優れたアニメ専門のdアニメストア
などもあります。
HuluやU-NEXTには無料体験期間も設けられているため、Netflixからの乗り換えを検討しているのであれば、実際に試してみて決めるのもいいでしょう。
家族や友人と共有する
Netflixは1つの登録アカウントにつき、プロフィールは5人まで作成できますが、同時視聴には上限が設けられています。
- 広告付きベーシック:1台まで
- ベーシック:1台まで
- スタンダード:2台まで
- プレミアム:4台まで
Netflixはプランに適していなかったり、利用規約に違反しているアカウント共有を取り締まっています。
共有人数の上限を超えていたり、同居していない人と共有すると、警告が表示されたり、利用の制限がかかることがあります。
プラン内容に沿って、割り勘で利用すれば半額以上もお得になるため、家族や信頼のおける友人との共有も考えてみましょう。
どのようにバレるかや、共有できる範囲については「Netflixのアカウントは友達と共有してもバレないのか」でくわしく解説しています。
Netflixの値上げまとめ
日本やアメリカに限らず、Netflixでは今までに何度も値上げを繰り返してきましたが、それには、作品の充実度を上げたり、競合他社との料金の影響によるものも大きいです。
ただ、ユーザー側は料金をただ受け入れるだけではなく、うまく抜け道を探すことでお得に利用できる方法をとるのも1つの手段です。
ここで紹介したいくつかの方法からNetflixをお得に利用できる方法を検討してみましょう。