NetflixでVPNを使っていると「ブロック解除機能またはプロキシを使用しているようです」と表示されたり、「オリジナル作品しか見れない」などの問題が発生したりすることがあります。
もしNetflixの回線自体が通信障害を起こしていないのであれば、そのVPNはNetflixに規制・ブロックされてしまった可能性が高いです。
ここでは
- アカウントは問題ないのか
- Netflix側はどのようにVPNを検出するのか
- VPNブロックを回避する方法や対策
について解説します。
NetflixはVPNを検出するとそのIPアドレスをブロックする
Netflixでは国ごとにによって配信されている作品が違い、多くの加入者がVPNを使用して海外の作品を視聴しようとしています。
しかしNetflix側はこれを快く思っておらず、Netflixは規約上「VPNの使用は禁止」と明記していませんが、居住国以外からの視聴は許可されていません。(旅行などの場合は除く)
Netflixは接続されたIPアドレスを基にあなたの位置を割り出し、配信作品を決定し、それ以外には地域制限をかけています。
そしてVPNを使用していると判断された場合は、そのIPアドレスをブロックして対処してます。
Netflixにブロックされたアドレスからは
- オリジナルコンテンツしか表示されない
- エラーコードW8106-154が表示される
- 「ブロック解除機能またはプロキシを使用しているようです。」と表示される
などのエラーが表示され、「昨日までみれていた海外版の作品が見れなくなった」などの問題を引き起こします。
Netflixで視聴可能な映画やドラマは地域によって異なります。VPN、プロキシを使用するとNetflixはお客様のいる地域を特定できなくなります。従って、VPN、プロキシをご利用時には一部の作品はご視聴いただけなくなります。
引用元:Netflixトラブルシューティング
Netflixのアカウント自体は問題ない
Netflixは居住国からのアクセスのみとしてしますが、この規約は強いものではなく、海賊版の方がより問題だと考えています。よってアカウントを削除される可能性は低く、これまでにVPNを使用したことが理由でアカウントが停止された報告もありません。
決済情報を紐づけるなど、Netflix側はアカウント凍結しようと思えばできる権利があります。
しかしそうしないのはNetflixがグローバルを目指している企業で、最終的にはVPNなしでも世界中に同じコンテンツを配信するのが目的だからと考えられます。
つまりVPNの使用がバレてしまっても規制されるのはそのIPアドレスであり、個人のアカウントではないということです。
NetflixはどのようにしてVPNを検出するのか
Netflixは常にVPNが使用されていないか目を光らせています。ここからはNetflixがVPNをどのようにして検出するか、その方法について解説します。
IPアドレスのブラックリスト方式
Netflixだけでなく、海外展開する多くの動画配信サービスは、いろいろな方法を使ってVPN接続を検出しています。
一般的にVPNは、インターネット接続を特定IPアドレスを経由させることで、Netflixの位置検出サーバーを欺くために使用されています。
しかしほとんどのVPNは、ユーザーに提供できるIPアドレスの数が限られているため、他の何百、何千もの利用者がすでに使用しているアドレスが割り当てられる可能性があります。
そのため、Netflix側は接続されているIPアドレスがVPNの関連したアドレスなのかを確認するのが最も効率的と考えています。
IPの情報を集めている企業はたくさんあり、ユーザーがVPNを経由していることが判明すると、そのIPアドレス自体がデータベースでVPN関連としてマークされてしまうのです。
IPアドレスとDNS設定の不一致
IPアドレスだけの検出の他にもう一つ考えられている有力な原因が、IPアドレスとDNS(ドメイン・ネーム・サーバー)設定の不一致です。
iOSやAndroidを搭載しているスマホなどの場合、NetflixのアプリがDNS設定を上書きし、実際のプロバイダーが公開されることがあります。
Netflix側がこのIPアドレスとDNS設定の不一致を検出した場合、VPNを使用していると判断され、そのアドレスをブロックされてしまいます。
これ検出システムは
- スマホなどのデバイスのネットワーク設定を変更する
- デバイスからではなくルーターでVPN接続する
などの方法でも回避できます。
クレジットカードなど決済の請求先住所
IPアドレスの不一致としてもう一つ判断されやすいのが、決済の請求先住所です。
Netflixでは、
- クレジットカード
- デビットカード
- プリペイドカード
- Netflixプリペイド・ギフトカード
- キャリア決済(KDDI、SoftBank)
の決済方法を採用しており、クレジットカードなどでは請求先住所が確認できます。この請求先住所とIPアドレスの国が違うとVPNを使っていると判断されます。
しかし、VPNを日本から使用するほとんどの方は日本で決済しており、上で紹介した2つの検出方法と比べて、やや不確定と考えられます。
Netflixのアカウントを物価の安い海外から作成して、日本円よりも安く契約する方法がありますが、この場合は規制が強くなっており、その国クレジットカードでないと契約の段階で弾かれることが多いです。
NetflixのVPNの規制はいたちごっこ
Netflixは、居住国以外でのコンテンツ配信を防ぐために、VPNに関連したIPアドレスかどうかや、DNSサーバーの不一致接続を常に確認しています。
Netflix側は日々、新しいVPNによるIPアドレスを発見するよう勤めていますが、VPNプロバイダー側も指をくわえて待っているわけではありません。
VPNプロバイダーもNetflix同様に新鮮でまだ使えるIPを購入して、利用者に割りてるように努力しています。
NetflixがIPアドレスをブロックすれば、VPNプロバイダーも新しいアドレスを用意し、Netflixがまたそのアドレスをブロックするいたちっごが続いています。
VPNの中には規制を回避するために、住宅用のIPアドレス(プロバイダーが住宅所有者に割り当てるIP)を使って、Netflixの検出を逃れようとする方法もあります。
それはNetflixが住宅用IPアドレスをブロックすると、何百人ものユーザーをブロックしてしまうなどの影響があるため、Netflixがそんなことはしないだろうと考えたためです。
Netflixは2021年8月に住宅用のIPブロックを試みたことがありました。結果的にVPNを使用していないユーザーにも影響が出て、日本でも「接続してもオリジナルコンテンツしか見られない」などの問題が頻発しました。
Netflix側は公式声明を出すことなく、しばらくしてこの騒動は収まりましたが、今後どのような対策を取るかはまだわかりません。
NetflixによるVPNブロックの対策・回避する方法
NetflixによるVPNの検出は強化されていますが、それでもVPNは使用できなくなることは考えにくいです。
ここからは規制の強くなるNetflixによるVPNブロックを回避する方法をご紹介します。
回線を経由している国を変える
同じVPNの会社であってもIPが異なれば、判定もまた変わってきます。
日本国以外であればどの国もで配信されているような作品であれば、経由している国を変えることで解決できます。
使用しているVPNを乗り換える
VPNとNetflixのブロック戦争はいたちごっこのため、接続できるVPNを乗り換えるのが1番確実な方法です。
新しいIPアドレスの購入には費用がかかるため、資金が潤沢な大手VPNなら、Netflixがブロックするよりも早く、新いIPアドレスを用意できる強みがあります。そのため、大手のExpressVPNやNordVPNでは、アクセスできるアドレスが多く用意されています。
その他にも、大手のVPN使うメリットはたくさんあります。
- 世界中に何千ものサーバーネットワークを持っている
- 複数のデバイスで動作にも対応している
- アプリやウェブサイトを備えている
月々数百円が高く感じるかもしれませんが、それでも手頃な価格で信頼性と豊富な機能を買えると考えればそれ以上の価値があります。
NetflixにおすすめのVPNはこちらで紹介してます。VPNプロバイダーによってその時々で使用できるアドレスが違うので、実際に繋いでみて動作するかのを確認するのが1番確実な方法になります。
3ヶ月よりも1年プランの方が安くなるなどのセールがよく開催されていますが、ブロックされてしまうと元も子もないため、短期間ずつの利用をおすすめします。
まとめ
VPNを使っていて急にNetflixが見れない・オリジナル作品しか表示されないのであれば、使用していたIPアドレスがブロックされた可能性があります。
Netflixは日々VPNによるアドレスを検出してブロックしているので、検出をくぐり抜けるには、Netflix対策をした適切なVPNを使うようにしましょう。